介護職は日々たくさんの業務があり、大変なことも多い職種といえる。そして、その中でも人間関係のトラブルがあったり、ストレスが溜まりやすかったりすることもあるだろう。しかし、それらが原因となって利用者との関係性に問題を生じてしまったら元も子もない。利用者と良い関係を結べることは、お互い気持ちよく過ごせること以外にもメリットになることがあるからだ。そのメリットとは、次の2つが挙げられる。まず1つ目のメリットは、利用者の思いをくみ取った関わりができることだ。やはり、良い関係性を結んでいる方が、関係が悪い場合よりも利用者は積極的に自分の思いを話してくれる機会が増える。すると、利用者の本心や不安も引き出される。このことから、利用者にとって本当に必要なことや求めていることが何か明確にでき、より対象の利用者に合わせた支援ができるだろう。

次に、2つ目のメリットは、利用者の些細な変化に気づくことができるという点だ。利用者は高齢のケースがほとんどで、日常生活を送る中でも心身に様々な変化が起きやすい状態にあるだろう。そして、その変化に気づけなかったことが原因となり、命に関わるような重大な問題につながってしまうことも少なくはない。そこで、常日頃から利用者と信頼関係を築くことを心掛け、コミュニケーションや関わりを積み重ねることが必要である。すると、利用者についてより詳しく知ることができる、咄嗟の場合の気づきもしっかりできるようになるはずだ。