介護の現場で働く職員の悩みの中で最も大きな悩みは、体力や健康の不安のほかに人間関係に関することだった。しかし、介護の仕事はチームワークが大切であり、良好な人間関係を構築する必要がある。人間関係が悪くなる理由としてまず考えられるのが、施設での職員同士が衝突することである。仕事の考え方の食い違いや、別の職員に仕事を押し付けるなど、人間関係を悪くしてしまう要素は様々なものがある。こういった問題を解決するコツは、日頃から職員同士が意識的に声を掛け合うことだ。声を掛け合い、相手を知ろうとすることで信頼関係が生まれる。スタッフ同士の親睦を深めるために、飲み会などを開催するのも良いかもしれない。
また、上司やリーダーなどとの上下関係も、時に悪化することがある。たとえば、現場の悩みを少しでも理解してほしいと思っている職員と、職員のモチベーションアップを図りたい上司、職員と上司の間を取り持つリーダーがいて、それぞれその立場ならでの悩みを抱えている。時には、上司やリーダーから職員に対してのリクエストに統一性がないこともあり、そんな時には職員が困ってしまうことになる。このような場合には、上下の人間がお互いの気持ちについての情報を共有することが大切である。上に立つ人間に心掛けてほしいことは、職員の良いところをしっかりと褒めることだ。下になる職員が心掛けるべきことは、仕事に対して熱意のある姿勢を見せて上司の信頼を得ることである。このように様々な点に注意することが、介護の現場で人間関係を良好に保つことにつながるのだ。