勤め先の介護施設によっては、看護師や理学療法士といった他職種と共に仕事を行うこととなる。このような介護施設で働く場合は、他職種の意見や仕事ぶりをできる限り尊重することを心がけてほしい。介護施設では介護士と他職種の間で火種が生まれるケースがそれなりに多く、そこから大きなトラブルに発展する恐れもあるのが実情だ。火種が生まれる理由として挙げられるのが、介護士が他職種を見下していたり、逆に他職種が介護士を見下していたりすることだ。介護士と他職種のどちらかが偉くどちらかが偉くないなんてことはないのだが、実際には自分たちの方が偉いと考える人はそう珍しくはない。
基本的に介護士は給料が伸び悩みやすく、給料の多い少ないを重視する他職種の人がいれば、自分たちの方が偉いという考えを持ってもおかしくはない。そのような他職種の人のせいで嫌な思いをした経験を持っていると、他職種は上から目線の嫌なやつばっかりだと介護士が頑なな態度をとる可能性もある。他にも、仕事内容の差による意見の対立も、介護士と他業種がいがみ合う原因となりかねない。介護士と他職種の対立は様々な理由により引き起こされるが、当然ながら対立などないのが理想だ。原因がどちらにあるにせよ、内部でトラブルを抱えている状態ではよりよい介護サービスを提供するのは難しくなる。介護サービスの質を保つため、できる限り他職種の意見や仕事ぶりを尊重すること、意見が食い違った際にヒートアップを避けるようにすることは欠かせない。